ハタイの味覚 “モルタデッラ”

ハタイ モルタデッラ
Mortadella
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ユネスコのガストロノミーシティー(食文化創造都市)に指定されたハタイ(地中海東岸のトルコ南部の県)で市が開業したユネスコハタイガストロノミーハウスというレストランでは、フランス占領期にもたらされたモルタデッラ(イタリアのボローニャ地方伝統のソーセージ)を堪能できる。

2017年にユネスコガストロノミーシティーに仲間入りしたハタイでは、同年の3月に地方の豊かな歴史や文化が混ざり合ってできた料理を発信する目的でユネスコガストロノミーハウスが建てられた。過去と現在を融合させることでハタイならではの味を生み出している。フランス占領期に伝わり今はもう忘れ去られつつあったモルタデッラは、アンタキヤのスパイスで風味豊かに仕上げられている。

ハタイ料理

ハタイガストロノミーハウスのシェフであるSüleyman Demirel(スレイマンデミレル)氏は、モルタデッラはフランス占領期から現在に至るまで残り続けてきたと言いこう述べた。「モルタデッラはキリスト教徒がいたころからあるアンタキヤ料理の一つで、温かいものはもちろん冷めたいものも前菜としてお召し上がりいただけます。フランスに支配されていた頃、アンタキヤの中心地では一般的に筋の少ない仔牛の臀部の肉を使ってつくられていました。その肉をたたき薄く延ばし、ピスタチオや松の実、そしてアンタキヤ地方の香辛料を加えてこねます。また、粘り気を出すためにひよこ豆の酵母からつくられるアンタキヤ地方特産のカーケ(クッキーのようなドーナツ状のお菓子)をパン粉のように細かく砕き、ひき肉に混ぜ合わせます。そして板ゼラチン、ラップ、キッチンペーパーでくるみ、酢の入ったお湯で25分ほど湯がきます。レストランではマッシュポテトも添えて提供しています。仕上げにトマトのすりおろしとにんにくの入ったトマトソースを上にかけたら完成です。」

ハタイ料理

Demirel氏はモルタデッラが忘れ去られつつある料理であることを指摘し、「アンタキヤは文明の中心となってきた都市なので、私たちは食文化に触れ料理を発掘しようとここで研究しています。そしてモルタデッラを見つけてメニューに加えることになりました。」と語った。

情報源:hurriyet.com.tr

翻訳者:内貴大翔 Hiroto NAIKI


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