
トルコ式朝ごはんの特徴は、羊の白チーズの缶詰やオリーブ各種が食卓に並ぶことです。さらには、トマト、獅子唐、キュウリなどの野菜に、シミット(輪っか状のゴマ付きパン)、ポアチャ(惣菜パン)、ボレッキ(パイに似た具材入りパン)、ギョズレメ(惣菜入りクレープのようなもの)、クッキー、パン類各種;リンゴ、洋ナシ、オレンジ、スイカ、メロンなどのフルーツが出されます。トルコ式朝ごはんにはチャイも欠かせません。
トルコの朝ごはんで並ぶ食べ物や飲み物はあらためてこのような感じです:
・グラスに淹れる出来立てのチャイ;チャイの隣にカットレモンもあると良い
・新鮮なバター
・ジャムやはちみつ
・白チーズやチーズ各種
・ブラックオリーブ、グリーンオリーブ
・スジュック(香辛料入りサラミ)やパストゥルマ(香辛料入り干肉)
・サラミやソーセージ
・揚げパン
・シミット、ポアチャ、ボレッキ、ギョズレメ、パン類各種
・ゆで卵やスクランブルエッグ
近年、トルコの朝ごはんにヨーロッパの朝食文化であるサラミやソーセージ各種が入って来ました;イギリス人が“スクランブルエッグ”と呼ぶ、ミルクもしくはクリームと混ぜ合わせて作る卵料理も朝食に並び始めました。しかし他方で、トルコの伝統として、夏に作られるトマトとピーマンの入ったメネメン(トルコ風スクランブルエッグ)や冬に作られるスジュックとパストゥルマ入りスクランブルエッグは、いまやホテルでは数少なくなりました。
トルコと外国の朝食文化を比較
・欧米諸国のほとんどで朝食にはふつうコーヒーが飲まれていますが、トルコの朝食文化ではチャイが最も大事な飲み物なのです。しかし、近年では便利で簡単なティーバックのチャイがトルコの古くからの煮出しチャイを脅かしています。
・他の外国料理に比べると、トルコ料理の一番の特色は、朝食で旬の野菜や果物を食べることです。トルコの野菜や果物の美味しさは世界的に有名と言えるでしょう。トルコの朝食文化では、とりわけトマト、オレガノ、オリーブオイルが出されることが特別な価値を持っています。トマト、獅子唐、赤唐辛子、キュウリが一緒に出されることもかなり一般的です。夏にスイカ、メロン、ぶどうなどの果物が朝食に出て来る一方、冬にはリンゴ、グレープフルーツ、オレンジ、バナナなどの果物が出されます。近年では、これに加えキウイやアボカドなども出されています。
・トルコ料理で、カイマク(牛乳などの上にできる膜)とはちみつは特に冬の朝食で大事にされています。東アナトリア(カルス、エルズィンジャン、カラデニズ、ビンギョル、スィヴァスなど)のコームハニー(巣蜜)は、まれに朝食に出されます。
翻訳者:岩田紗知
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