シルクロード:突厥之路 8

GRT(グルメトルコ)特集

第三日目:サマルカンド


・スィヨプ市場

街の起源はおおよそ市場にある。ここ、サマルカンドにも古代より続く市場がある。ビビ・ホヌムに隣接するスィヨプという市場がそれである。

IMG_5835

広さはレギストン広場くらい、全部をざっと見るだけで1時間はかかるであろう。机が無数に並んでいて、そこにそれぞれが持ち寄った商品を売っている。雰囲気はイスタンブルで見られる市場と変わりはない。

イスタンブルでは今でこそショッピングセンターが方々にあるものの、いずれもここ十年程の建物である。スーパーだってそうであろう。サマルカンドにショッピングセンターがある雰囲気もない。したがってこうした市場こそが、買い物する唯一の場所ということになる(日本の場合、こうした市場は生きているのだろうか? 商店街なら想像できるが・・・・)。

そういうことなので、ざっと見た感じでは車と電化製品(扇風機は見かけたので、テレビくらいならどこかで売っているかもしれない)以外はすべて市場で手に入るようになっている。もちろん、食料品が主ではあるが。

主力商品は丸いサマルカンド・ナン、中身はずっしりしっとりなプレーンなパンである。美味で名高い。もうひとつは何という名前かは聞き取れなかったが、蜂蜜の飴。蜂蜜が棒状に固められていて、それを割って舐めるというもの。

沙漠の中にいったからわかるのだが、味が濃くてお腹にたまる食べ物は重要である、気がする。塩でも油でも体からすぐに無くなっていくのである。夏バテで食べられないなどと言っている場合ではないのである。


・シャーヒ=ズィンダ廟

アイキャッチの写真を参照、11世紀から19世紀にかけて廟が建てられつづけてきたという丘である。ここもやはり写真ではその美しさをまったく切り取れない、よくて映像であるべきである。

一本の小路の両端に廟堂が切れ目なく続くというのがこの丘の設計。どの廟もビビ・ホヌムのような高い壁を持ち、いずれもが深い青色のタイルで飾られている。壁が青色の迷路のようなものである、上を見ればやはり落ちそうな青色である。唯一、足元だけが確かに石の色をしている。

こここそ、現に見ないと伝わらない。レギストン広場はある意味で写真で見た通りのものが眼前にあるという感動だったが、シャーヒ=ズィンダはほんとうに同じような空間はどこにもないだろう、という感動である。唯一無二ならば説明不可能である。

ところでウズベキスタンのモスクは柱が木製である。イスタンブルのモスクは石でできていたが、より木の少ない沙漠の真ん中ではあえて木で柱を造っているのである。モスクはおもに支配者の権勢を示す威信材であるので、より高価な材料を用いるはずである。イスタンブルでは石が高く、ウズベキスタンでは木が高いということであろう。乾ききった土地なので、腐ることもなさそうである。ともかく木柱は親近感を感じさせる。

この日はふらっと立ち寄ったカフェレストランで夕食、そばの大学の学生だというウズベク人たちとサッカー(ロシア・ワールドカップ)を一緒に見た。ウズベク人はやはりよく話しかけてくる。ピラフはあるかと聞いたら「ない」との答え、ショックで何を食べたのかは覚えていない(なおこの問答をウズベキスタン全土でやることになる)。

 

永島 育

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