シルクロード:突厥之路 13

GRT(グルメトルコ)特集

第六日目:タシケント

(ブハラ→タシケント)


・ウイグル・ラグマン

本日はブハラからタシケントへ移動、汽車の時間は夕方。ホテルのチェックアウトは珍しく三時まで可。これまで炎天下に歩き通しだったので、本日は休息日。涼しい部屋で寝て過ごす。

このホテル、位置情報に誤りがあったほかはとても良いホテルであった。部屋も広く、ホテルを切り盛りしている老夫婦も親切でよかった。毎日、出がけに果物を包んでくれたおばあさん、パソコンの使い方について教えを乞うてきたおじいさん・・・・。

昼過ぎ、ついにホテルから出発。車通りの異常に少ない炎天下の中、ホテルのおじいさんとタクシーを探し、ようやく乗り込み一路、駅へ。お腹もすいたので駅前のさびれたような食堂に飛び込む、ピラフはないとのことであったのでウイグル・ラグマンを注文。

ウズベク・トルコ語とウイグル・トルコ語は「トルコ」語という大きなグループのなかでは同じくくりに含まれている。ウイグル人の多くは今、東トルキスタン、つまり中国の新疆に住んでいる。かの地から遠く離れたブハラでウイグル料理を見るとは、今も「聖なるブハラ」の威光を求めてここに来る人がいるのだろうか?

ウズベキスタンのラグマンとは異なり、ウイグル・ラグマンは汁気がある。太麺を肉汁のダシでからめて食べる。ピーマンなどの野菜も多く含まれていて、食べ応えがある。ウイグル料理ともなると中華料理にやや近い印象だ。


・忘れ物

ラグマンを食べている途中、タブレットをホテルに忘れたことに気が付く。人生でめったにない忘れ物というやつである。即座にホテルに戻り(タクシーで)、おじいさんが取っておいてくれたタブレットを受け取り、秒で駅にとんぼ返り。

普段、遠くに出かけるときはロシア人の習慣を採用して「出かける直前に一分間くらい静かに座る」ということをしている。ロシア人はこうして、忘れ物や心配事をコントロールするんだそう。ブハラではそれをやらなかったのであった。


・列車の旅

この大旅行、高速鉄道(サマルカンド→ブハラ)、一等車(タシケント→サマルカンド)、二等車(シベリア鉄道)、三等車(ブハラ→タシケント)という全ての区分に乗車した。今回は三等車、およそ6時間の旅である。

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写真にあるように、コンパートメント(ですらないが)に8つの寝台がある。かつては網棚にも寝台を設置して12こになったというのであるから、人という物資を運搬するのに特化した設計である。冷房もなく、僅かしか開かない窓からの風で猛暑をしのぐことになる。夕方の沙漠から吹く風が、いくぶん涼しかったのが救いである。

たまたま隣になったウズベク人のおじさんと話が弾む。筆者が持っていたトルコ弓術で使う矢を入れる革の鞄(貴重品用の鞄として使っていた)を見て、おじさんは「弓術をやっているのか」と一言。どうやらウズベク人のなかにも「トルコ民族武芸」を忘れていない人がいるらしい。

夜ご飯は車内販売で流れてきたサムサを食する。この料理についてはまたあとで説明する予定である。タシケント到着は深夜にかかるころ、バスもないので仕方なくタクシーに乗る。やはりタクシーの運転手と話が進むが(ところで乗客がいるのにほかの乗客を乗せるのはどういうことなのだろう? メーター制ではなく運賃交渉制だから?)、こちらの話す「トルコ」語が彼には古臭く感じた様子。具体的に言うと「タマム(大丈夫)」というのは、ウズベキスタンではもう使われていないらしい。

運転手がホテルを見つけるのに手間取るが(安いホテルにしようとして思いっきり住宅街の真ん中のホテルをとったため)、ホテルに電話をしてくれて問題解決。初日に泊まったホテルに帰ってきた!

 

永島 育

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